「私のことずっと愛してくれる?」


耳元で囁かれる熱を帯びた言葉。

拒絶することが出来ない僕はこの問にも肯定の意を示す。

巻き付いた鎖が音をたてて、君は恍惚の表情をうかべた。


ああ、君は壊れてしまったんだ。

そして、壊したのは僕自身。

一筋の光も差し込まないこの暗闇で僕が出来るのは、贖いに君の望みを聞くこと。

激しい炎で憎まれようとも、愛されようとも。


ひとしずくの涙が僕の頬をつたって零れた。

僕に涙なんてまだ残っていたんだと、そんなことを思った。