「ねぇ、本当に大丈夫?」
「大丈夫だって言ってんだろ?」
俺は持っていたグラスを意味もなく揺らしながら、そう言い放つ。
さっきよりは頭も冷えて、気分もだいぶマシになってきたし。
本当に大丈夫だ。
「それならいいけど」
女嫌いの俺だけど、雫はどうやら“特別”らしい。
特別といっても、それは恋愛的な意味も含まれているようで。
自覚したとき、俺は結構戸惑った。
雫以外の他の女で大丈夫なのは、望空さんくらいだ。
まあ俺的に、望空さんは「女」ではなく「先代」というカテゴリーで見てるから、大丈夫なんだろうけど。
「女」として意識して大丈夫なのは、――雫、一人だけだ。



