「あ~~っ!!!」 さっきから、胸の奥が熱くてむずがゆい。 俺は前髪をかきあげて、目を伏せる。 夜の景色とか綺麗な空とか、今はそんなの目に入らねぇ。 ただ脳裏をよぎるのは……… 「――蒼!」 あいつの笑顔だけなんだ。 幻聴? いや、確かに聞こえた。 目を丸くしながら振り返ると、そこにはちょうど脳裏をよぎっていた雫がいた。 ――ドックン… 今まで以上に大きく揺れた心臓に、頬が赤みを増していく。