そうか。 雫は、初めて見るのか。蓮翔さんのこと。 「かっこいい人だね」 「だろ?」 雫の呟きに、俺はそう言った。 「望空、何その格好。馬子にも衣装?」 「わかってますよーだ!」 蓮翔さんの愛情表現の毒舌に、望空さんはベーっと舌を出した。 やっぱり望空さんは、雫と同じく鈍感だ。 蓮翔さんは「ガキかよ」とさらに毒舌を吐くが、きっと心の中では望空さんがあまりに綺麗だから照れているのだろう。 ふと蓮翔さんの目が、雫へと移動した。 瞬間、蓮翔さんの表情が歪んでいく。 「こいつ、誰」