「結構来れない人が多いんだけど、理依と蓮翔は来るって言ってたわよ」
安武 蓮翔【アベ レント】さん。
神雷の初代幹部。
俺と同じ女嫌いで、昔は可愛がってもらっていた。
蓮翔さんは望空さんにだけ毒舌だ。
(望空さんは気づいていないが)蓮翔さんは、望空さんに片思い中。毒舌は、蓮翔さんの変わった愛情表現なのだ。
「あ、噂をすれば」
ふと後ろを見た望空さんが、小さな声でそう言った。
俺らも視線を、望空さんが見ている方向へと移動させる。
「もういたんだ。早いな、皆」
そこには、蓮翔さんがいた。
グレーのタキシードを着こなしている蓮翔さん。
少し赤色めいた黒の髪色は、相変わらずだった。
「あの人が、安武蓮翔さんか……」



