「パーティー、行ってみたいかも」








そう、“なかった”んだ。



けど、雫のキラキラとした瞳とその呟きで、ガラリと考えが変わる。





「楽しそうだしっ」



「本当!?やったー!
 じゃあ雫ちゃんのドレスは、僕が持ってくるね」




「ど、ドレス?」


「パーティーにはドレスだよ♪」






……なるほどな。


それが狙いだったのか。




俺は郁人の言葉で、郁人が考えていたことがようやくわかった。






郁人が自分の家のパーティーに俺らを呼ぶなんて、珍しいと思ったんだよ。


なーるほどな。

結局は――雫狙いか。