「本当に、嫌いになってない?」
「あぁ、なってない。嫌いになんて、なるわけない」
「私、人を殺してるんだよ?最低で、汚れた人間なんだよ?」
自分を責めて傷つける、それは雫の悪い癖。
その癖は、雫の過去が原因だったんだな。
俺の胸は、「辛い」と叫んでいる雫の表情を見て、さらに締め付けられた。
「雫は汚れてなんかない」
「汚れてるよ…。だって、家族を殺したんだよ?」
「理由があったんだろ?」
俺は知ってるよ。
雫と出会ってそんなに長いわけではないけれど、雫はとても優しい子だ。
雫は、理由もなく人を傷つけたりなんかしない。



