獣★愛SS~最強ケダモノ男子の特別視線~






片耳から聞こえてきたのは、今までに聞いたことがない雫の声。



凛とした雫の声は、一瞬俺を固まらせた。

息をすることを忘れてしまうくらいに。






「真汰、なんて言ったの?何が起こってるの?
 私にも、教えて」






初めて見た、雫のその表情。


それは、俺たちと同じ裏の世界にいる者がする表情だ。







なんだ、この感覚は。


雫が、雫じゃないみたいだ。








雫の言った言葉は、決してわがままなんかじゃない。


真汰を助けたいと思う気持ちだ。




だからなのか?


こんなにも雫の表情が、怖いくらい真っ直ぐなのは。





さっきよりも大きく、鈍い音を立てて心臓が揺れた。