獣★愛SS~最強ケダモノ男子の特別視線~






「こ、これから…よろしくお願いします」



姿勢を良くした雫ちゃんは、そう言って深々をお辞儀をした。





今まで弱々しく見えていた雫ちゃんの印象が、ガラリと変わった。


真っ直ぐな強さを持っている獣のように見えた。




錯覚?

いや、違う。



確かにそう見えた。





ざわついた胸の奥深く。


雫ちゃんが見せた“本性”に、戸惑う。





雫ちゃんは、一体――…。








「兄貴」


「ん?」




「踏み込む覚悟は、俺にはまだねぇからな」