「よろしくね、羽田君」 新しい席に着いて驚いた。 俺の隣の席の奴は、伊藤だったから。 「え?あぁ。よろしく」 いくら隣になったからって、俺になんの躊躇もなく挨拶を交わしてくる女なんて普通いない。 コイツだって隣になればいずれ分かる。 1週間もすれば、伊藤も俺のことを嫌うはずだ。