「実際、翼はただの女嫌いだからな。あの悪態がなかったらモテただろうに…」 泣くフリをする春馬を置いて、俺の意識はまた伊藤へと飛んでいた。 なんで俺を嫌わないのか。 それだけが不思議で、その日は一日中そのことを考えていた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーー それから数日のこと。 あんなことを考えてたからなのか、初めて伊藤と話すタイミングが訪れたんだ。