夏*恋





あの目を合わせた、3秒間がとても長く
感じた。




頭が真っ白になって、周りの音も聞こえ
なくなった。




気持ちをどうにか落ち着かせるために
また、机にうつ伏せになって、小さく、




消えそうな声で吐いた。




「やっぱり…好きだなぁ…。」



はぁ、と小さくため息をつくと、頭を
軽くぽんぽんとされた。



見上げると花奈。



「恋をしてる夏穂、可愛いね。」



優しく、微笑んでくれた。


「花奈も、恋…してるじゃん」



花奈も、大事な人がいる。
花奈の大好きな人。


花美 春樹先輩。