「そんなことわかってるさ」
酷く傷つけられなきゃ、
黙って帰るわけがない。


―多分、高城君が、
想像する以上のこと言ったの。
だから、早く見つけてあげて


「何、言ったんだ?春に何言ったんだよ!」
見えない相手に向かって、大声を出していた。


―借りてたお金を体で払ってるって。春さん真っ青になって、出て行ったの


「やっぱり、一人にするんじゃなかった」


―彩夏、許してあげて。
この頃焦ってたの。
高城君が、相手にしてくれないって…


「許せるわけないだろ?
彩夏のことは。
でも、頼むよあいつのこと」

―わかってるわ。
私たちも、港の公園の方探してみる。
高城君?春さんが一番信頼してる人って誰?


「いるよ。一人ね」
ムカつく事に、春は、
俺のことより信用してる。