お父さんは、いつだって私の双子の妹、“蜜姫”を愛していた。


私よりもずっと、ずーっと。



°



°




「ほーら蜜姫。頑張ったご褒美だぞー」


「わぁ、可愛いワンピース!ありがとう、パパ」



ニッコリ笑う蜜姫。


お父さんが嬉しそうに蜜姫の頭を撫でた。


それに伴い、長い髪が揺れている。



「…………夏姫も、ピアノ頑張ったのにな」