「百合ちゃん、待ってたよ。上がって。」
西園寺君にそう言われ上がり、結城君の部屋まで行くといきなりドアがバン大きな音をたてて開いた。
「おい、そこ邪魔だ。どけ」
「駿、せっかく百合ちゃん来てくれたんだ からそんな言い方はないだろ。」
「別に、俺は来いなんて言ってねぇ。」
あれっ……?
私って結城君の今すぐ来いっていうメールがあって来たんじゃないっけ?
「ああ、百合ちゃんは俺が呼んだんだよ。
駿が具合悪そうだったから。」
「西園寺君、ちょっと待って。何で結城君 の携帯から連絡したの?」
「ごめんね、百合ちゃん。今俺の携帯充電 切れてて。」
「もう、それならあんなややこしいメール 送って来ないでよ!」
「ごめんごめん。ちょっと駿の真似してみ たくなっちゃってさ。」
「おい、お前らいつまでここで話してるき
だ。」
なんだかとても低い声が聞こえた。
結城君の方を見ると、かなり迫力のある顔になっていた。美形って怒るとなんだかちょっと怖いなぁなんて思いながら見ていると…
