まあ、初恋と言っても初めて異性にときめいたってだけで、 そんな甘くも切なくもないんだけどね。 その初恋は覚えてるけど、端橋尚斗の事は分からない。 「ごめん、全然わからない」 「そっかー。ま、いいや!」 落ち込んでた端橋尚斗はコロリと表情を変える。 「今の俺を好きになってもらえれば!」 ………は? 何いってんのこいつ? さっきも私のことを『マイ・スウィート・ハニー』って呼んでたし。 私は一年前の夏、一体こいつと何をしたっていうんだ。 ━━━━━━あぁー、思い出せない!