カンカンカンカン


ガチャ


屋上。

風が気持ちいいな。


少しだけ空を眺めていようかな?

少しだけ。

最後に。



大好きだった空を。




私は屋上で仰向けに寝っ転がった。


綺麗だな。


星が月がとても綺麗。




1時間くらい、横になってから。


「よし。死のう。」



ヒュウウウウウ



フェンスをよじ登る。


「ふぅ。
意外と高いんだなー。」


恐怖なんて微塵とも感じなかった。

最後は空を見ていなくなろう。



目を閉じると今までの思い出が走馬灯のように駆け巡った。


小さいの頃、脩馬と遊んだこと。

お兄ちゃんと遊んだこと。

優奈達と遊んだこと。

バスケが楽しかったこと。

お父さん、お母さん、弥也に殴られたこと。

優奈達に裏切られたこと。

脩馬に裏切られたこと。

お兄ちゃんと家を出たこと。


脩馬に振られたこと…