「はやく行くぞ」
「え?あ、うん!」
それからはまた、猫の手を掴んで歩き始める橋本くん。
少し歩いて視界が暗くなってきたな、なんて思ったら着ぐるみの頭が取られた。
そしてすぐに目の前に橋本くんが映る。
怒って、る...?
何も喋らない橋本くんに、
「ごめんなさい!」
謝って少し怒りが和らいでくれることを祈る。
「・・・」
でも、それでも喋らない橋本くん。
こりゃ、相当怒ってるな。
いや、当たり前だけどさ。
そんな時、少し口が動きそうになったのが見えたから、背筋を伸ばして待ち構える。
「今度、ラーメンおごれ」
「はい!すみませんでした!って、え?」
それだけを言い残して、私に着ぐるみの頭を渡して歩いて行った。

