「じゃ、俺は帰るから」
え、もう帰るの?!
私まだ何も言ってない。
「ちょ、ちょっと待って。さっきは...ありがとう」
「別に?礼言われるようなことしてねぇし。礼なら晴翔に言えよ」
こっちがありがとうって言ってるのに、言われて迷惑みたいな返事。
もう、いい。
私も早く帰ってドラマ見るんだから!
急いで筆箱をバックに入れて、教室を出ようとする橋本光の横をすり抜けて追い越す。
だって、早く行かないと帰り道同じらしいし。
追い越した後もはや足。
それで、けっこう差をつけたと思ってたのに、
「なあ」
「え"」
いつのまにかすぐ後ろにいたらしく、声が聞こえた。

