かと思えば、何かを持ってスッと私の目の前にあげた。
「あ...」
佐々木くんが持っていたのは、まぎれもなくあのクマのストラップだ。
びっくりして、つい佐々木くんの手からストラップを取ってしまった。
「良かった...」
安心して、小さなクマのストラップだけど、両手でぎゅっと握る。
「よっぽど大切なものだったんだな。良かったよ、落ちてたの見つけて」
「あ...佐々木くんが拾ってくれたんだ。ありがとうございます!」
「どういたしまして〜」
優しく微笑んで佐々木くんは言う。
「あ、そうだ。そういえば、なんで私の名前知ってたんですか?」
さっき、“鈴木さん”って。

