「美桜っ!
もう朝よ!!いつまで寝てるの」
「……起きてるよ」
お母さんが私の部屋のドアを勢いよく開ける。
そして大きな声を出すから耳がキンとする。
「起きてるなら早く準備しな……どうしたの?」
怒っていたお母さんだけど、すぐに心配そうな声に変わる。
その理由は私がおかしいからだろう。
ベッドの横に座り、ベッドに顔を伏せている。
もう家を出る時間みたいなんだけど、部屋着でいるし髪もボサボサ。
寝坊することは今までに何回かあったけど、起きてるのに動かないことはなかった。
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