私立神無月学園―抗え自由を獲(え)るために―

「私のためでーす」


赤くなってしまったおでこをさすりながら気の抜けた返事をする昊に対し佳世のイライラがどんどん募っていくのが見てとれる。


「分かっているならもっと真剣になさい!あなたはもう二年生なのよ?応用ならともかく、基礎なんてっ自分がピンチなのを自覚して下さい!」
「……耳痛い」


今は放課後。部活動に行っている生徒もいるのだが、帰宅部の子達もそれなりにいるので、校門には帰る生徒がちらほらと見える。
ちなみに補習を受けているのは昊くらいだ。


「どうしてあなたは!技術面は学年でも優秀な部類に入るのに筆記はこんなに駄目なの!?」