ギラギラとした目で遠藤を捕らえて離さない。その圧力に一体どれ程の人々が震え上がっただろうか。
あははは……と冷たく笑ってからゆっくりと腕を上に振り上げる。腕を限界値まで上げ終わった時に拳をギリギリと握りしめた。
「うっ……あ、あぁ」
瑠菜の気迫にすっかり畏縮してしまった遠藤は、必死に声を出そうと喘(あえ)ぐが、どんなに声帯に力を入れてもまったく声が出ない。出せない。
体中の震えが止まらない。唇が震える。腕が震える。顔の筋肉が硬直して、足が馬鹿みたいに笑ってる。
瑠菜の拳が遠藤の鼻先へと降り下ろされた。



