「アッハハハハハハァァア‼」
「うぐっ」


男子生徒の腹部に強烈な炎の斬撃が目にも止まらぬ速さで飛んで行く。
男子生徒は、その斬撃を自分の持っていた大柄な剣を使ってギリギリのところで弾いたが、斬撃の威力が強すぎて十メートル以上後ろにあった壁まで吹っ飛ばされる。


周りに土煙が起こった。

バァン‼と派手な音をたてて男子生徒が背中から衝突し、その壁に男子生徒を中心にして蜘蛛の巣状のひびが広範囲に広がる。


「あら、貴方(あなた)なかなかやりますわねさっきの斬撃に反応できるなんて」


モワモワと漂う土煙の中から出てきたのは、クルクルとしたツインテールが特徴の女子の中でも小柄な体躯をした華奢な少女。