裏ギフト

☆☆☆

ファミリーレストランからあたしの家までは自転車で10分ほどの位置だった。


移動しながらあたしは冷蔵庫の中にあったものを思い出していた。


たしか鳥肉が残ってたっけ。


それにミックスベジタブルも


卵もあるはずだし、オムライスくらいだったら永遠を待たせずに作ることができる。


頭の中で出来上がりを想像して微笑む。


食堂で永遠がオムライスを食べている姿は何度か目撃しているから、嫌いではないハズだ。


そうこう考えている間にあっという間に家に到着して、あたしは永遠を招き入れた。


夜勤帰りのお母さんはいつも耳栓をして寝ているから、そんなに気にする必要はない。


「あたしの部屋で食べよう。できたら持っていくから、永遠は部屋で待ってて」


あたしは永遠を自室に案内して、自分はキッチンへと向かった。


部屋の中は綺麗だし、女の子らしい小物も沢山置いてある。


永遠に見られて困るものだって、なにもない。