まさかこいつ……演技してたのか!?


「キモイんだよ、尻軽」


後押しをするように初が言う。


あたしは自分の目がどんどん釣上がって行くのを感じていた。


顔の筋肉はひくつき、体中が怒りで燃え始める。


「相手はどこのロリコン? オッサンと寝ていくら貰えんの?」


つぐみがニヤニヤしながらそう聞いてくる。


あたしは自分の拳を握りしめ、歯を食いしばった。


調子に乗りやがって……!


ブチンッ!


と、理性が切れる音が聞こえた気がした。


気がつけばあたしは目の前にいた結香に掴みかかり、その体を押し倒していた。


叫び声を上げる結香の顔を何度も殴り、制服をビリビリに裂く。


「調子に乗ってんじゃねぇよ! お前なんか、チビのブリッ子のくせに!!」


そう怒鳴り、更に手を上げた。


その時だった。


スマホのシャッター音が響いて、あたしは顔を上げた。