「血……」


あたしはそう呟く。


ウサギの時は血のようなものは、どこにもついていなかった。


それはギフトの送り主がわざと残した血だろうか?


あたしに恐怖心と嫌悪感を植え付けるためにやったのだろうか?


それとも、ただの拭き忘れていただけかもしれない。


あたしはしばらく猫の手足に視線を落としたあと、箱を閉じた。


今回のギフトでしっぽ、耳、胴体、手足がそろった。


と、言う事は。


次の日曜日に来るギフトで猫の頭が送られてくるだろう。


前回と同じなら、接着剤と手紙も一緒に……。


あたしがまたベッドに戻り腰を下ろした時、丁度スマホが鳴った。


《侑里、起きた?》


ひなたからのメールで、それだけが書かれている。