それから土曜日まで、翔真はあたしに話しかける事はなかった。


自分から用事がない限り、あたしには近づいてこないようだ。


そうなると自然とあたしは学校で誰とも会話しないようになり、気が付けば先生としか話さない日が何日も続いていた。


そんな中でもあたしは周囲に気を配り、ギフトの送り主を探していた。


時には教室から出て、他クラスで仲のいい子たちに声をかけた。


だけど、ギフトの事を匂わせた会話をしてみても、大した反応は得られなかった。


その結果を見ていると、あたしの知り合いの中に犯人がいないという可能性が出て来る。


全く知らない相手が勝手に逆恨みをして送ってきているのかもしれない。


そうこうしている間にあっという間に土曜日になり、午前中授業はあっという間に終わってしまった。


そして下駄箱まで来たとき、案の定翔真が声をかけて来た。


「さぁ、帰ろう」


満面の笑顔でそう言う翔真。


「本当に今日も泊まるの？」


「当たり前じゃないか」


その返事にあたしは小さくため息を吐き出した。


昨日ひなたから連絡が来ていて、学校が終わったら3人で落ちあおうと言われている。


3人っていうのはもちろん、あたしと翔真とひなたの3人だ。