あたしがそう言うと、「当たり前だろ」と、翔真に言われてしまった。


やっぱり、そうか。


あたしは黒ずくめの相手を思い出す。


あの人が直接あたしにギフトを送っているワケじゃない。


あたしはあの人には恨まれていない。


そう思うとホッとする反面、なぜだかガッカリしている自分がいた。


あたしも相手も、お互いの事はなにもわからない。


それなのに、この胸は熱くなる。


あたしは自分の胸の前で腕を組み、その熱に目を閉じたのだった。