裏ギフト

お前たちが見たかったのはあたしのこんな姿なんだろ?


笑えばいい。


お前たちに笑われたってあたしは痛くもかゆくもない。


お望みならばもっと惨めになってやってもいい。


あたしは文字を消す事を諦め、雑巾を洗いにドアへと向かう。


その拍子につまづいてこけた。


それを見て、2人はまだ大爆笑。


クラスメイトたちもつられて笑っている。


でも、もちろんこれも演技だ。


放課後に備えての、ね。


あたしは雑巾を握りしめ、教室を出たのだった。