学校……階段……。


そうだ。


そうだった。


あたしは誰かに階段から突き落とされたんだ。


落ちていく瞬間に見た黒ずくめの人物を思い出す。


あれは家に来ていたのと同じ人物だったんだろうか?


だとしたら、ギフトの送り主はやっぱり学校内にいる。


体を起こそうとして、痛みに顔をしかめる。


「何してるの、まだ寝てなきゃダメよ」


「でも……」


犯人は学校内にいる。


だとしたらこんなところで寝ている暇なんてない。


早く犯人を見つけて警察に突き出さなきゃいけない。


そう思っていると白衣を着た大きな男の先生が病室に入ってきた。


「やぁ、目が覚めたかい?」


胸のネームには《山田》と書かれている。


山田先生は大きな体のわりに優しい声であたしに話しかけてくる。