裏ギフト

学校へついて結香の下駄箱を確認していると、初とつぐみが登校してきた。


あたしは虫にまみれたままの結香の下駄箱を閉めると、2人に笑顔を向けた。


「おはよう侑里! 今日も可愛いね」


初がそう言い、あたしの頭を撫でる。


せっかく可愛くセットしてきたのに、初のせいで台無しだ。


舌打ちしたい気分をなんとか我慢し、「ありがとう」と答える。


「侑里、その目のクマどうしたの?」


つぐみがあたしの顔を見て目を見開く。


コンシーラーも使って一生懸命かくしたのだけれど、やっぱり浮いてきてしまっているみたいだ。


「ちょっと眠れてなくて」


「大丈夫?」


「まぁ、なんとかね」


あたしは適当に返事をして靴を履きかえた。


本当に辛ければ帰るけれど、今日はギフトの送り主をどうしても探し出したいと思っていた。