ワザッと背中が寒くなる。


足は自然と店内へと向かい、ギフトカタログに手が伸びる。


学生のあたしには縁の薄いそれが、ズッシリと重たく感じる。


恐る恐るページをめくってみると、おいしそうなお菓子や、綺麗な花の写真がズラリと並んでいて、あたしはホッと息を吐きだした。


「こんなのに載ってるワケないよね」


定期的に送られてくるギフトという点では共通しているが、あんな気味の悪いギ

フトがあるはずがない。


でも、犯人はこのギフトを真似てあたしに贈り物をしているのかもしれない。


あたしは一旦元の位置に戻そうとしたカタログを、手がかりになるかもしれないと思いなおし、カバンに入れたのだった。