裏ギフト

「まさか……またあの2人?」


コソッと結香の耳元でそう聞く。


その瞬間、結香は表情がこわばった。


結香はつぐみと初の2人をかなり怖がっているようだ。


「たぶんそう……」


「一緒に探すよ」


「でも……」


結香はチラリとつぐみの方を見る。


あたしと仲良くしている所を見られると余計にイジメられるんじゃないかと、不安でいるのかもしれない。


「心配しなくていいよ。あの2人のイジメを止められるかどうかはわからないけど、あたしは結香の味方だから」


「うん……ありがとう」


結香の頬はほんのりと赤くなり、目には涙を浮かべている。


あたしの嘘に騙されて泣くなんて、あまりにも滑稽だ。