裏ギフト

いつも可愛い子としてチヤホヤされてきたから、誰かに理不尽な仕打ちを受けた事がないのかもしれない。


この様子なら初とつぐみのやった事も、簡単に他人にバラしたりはしないだろう。


「侑里、最近機嫌がよさそうだな」


急に永遠にそう声をかけられて、あたしは慌てて鏡をカバンへ戻した。


「そ、そう?」


ぎこちなく首をかしげる。


「あぁ。やっぱりさ、笑顔でいる子と一緒にいると、こっちまで元気になれるよな」


そう言い、永遠はあたしの机に座った。


「ちょっと、人の机に座らないでよ」


一応そんな文句を言ってみるけれど、久しぶりの距離感にドキドキしている。


「ほら、これやるから怒るなよ」


永遠はポケットからハート型をしたフワフワのストラップを取り出して、あたしの手に乗せた。


「え、これくれるの?」


「女子は可愛くてモコモコしたものが好きだって、侑里が教えてくれたんだろ?」