ベタな展開には裏がある


「あー、飲んだ飲んだ」


「宮野さん、しっかりしてください。
飲み過ぎですよー」


「んー、悪いなー」


彼に肩を借りて歩いて帰る途中、彼はふと足を止めた。


飲んだと言っても、潰れるほどじゃない。


意識もまだしっかりしてるし、ろれつもちゃんと回る。


「ん、どうしたんだ?」


「…少し、休みませんか?」


「別に構わないけど…」


俺に肩を貸して疲れてしまったのだろうか?


そう思い、俺たちは近くの公園のベンチに座り、一休みすることにした。


「宮野さん、お茶です」


「おぉ、あんがと」


貰ったお茶ゴクゴクと飲む。


外の風にも当たって少し酔いが冷めて来てかも。


「それにしてもお前はよく気がきくな。
朝の時のコーヒーもそうだし、今も、ホント助かるよ」


「いえ、僕は全然そんな…」


「仕事もちゃんとできるし、ホントいい奴が入ってくれたって思ってる。
あんがとな!」


「…本当にそう思ってますか?」


「え?」


「…少し、昔話をしてもいいですか?」


「え、いいけど…」


「ありがとうございます」


何故か突然始まった彼の昔話。


俺の隣に座って、前を向いてどこか遠くを見つ目ながら話出す。


なんなんだ?


さっきの悲しそうな表情と何か関係があるんだろうか…?


俺は黙って彼の話に耳を傾けた。