あまりこれは人に言えることじゃないが、昔・・・中学生の頃、俺はクラスの男子をイジメていた。


と言っても、別に俺は暴力など振るってないし、変なイタズラなんかもしていない。


ただ、見てただけだった。


そう、イジメてるグループの中にいたけど、先生が来ないか見張りをしたり、殴られたりしてるのをただ見ているだけだった。


何が原因で彼がイジメられているのかも知らない。


みんなは口々に「あいつはキモい」「生きてる価値がない」「死んだ方がいい」なんて言葉をいつも言ってた。


俺はただそれを聞いてるだけ。


否定もしないし、便乗もしない。


黙って聞いてるだけだった。


そして酷いイジメがエスカレートしていく中、等々彼は転校して行った。


すると、今まで何事もなかったかのようにケロッとイジメてた連中は大人しくなった。


最初はみんな次は自分なんじゃないかとビクビク過ごしていたが、そんなこともなく、無事に卒業した。


そして俺は高校生になり、一時の過ちをずっと後悔していた。


なんでイジメのグループに入っていたんだろう。


なんで助けるという事をしなかったんだろう。


俺はそんな過去の過ちを永遠と引きずりながら、今度は誰かの為になれる事をしよう。


人に優しくしようと、決意した。


そうすれば過去の過ちも許されると思いながら。


今思えばそれは自己満足でしかない。


なぜなら、自分がしてきた過ちは、一生消えることはないのだから・・・。