次の日、僕は昼休憩に勇人を屋上に呼んだ。
「翔、何話って」
「うん、あのさ。
彼女から聞いたよ」
「え?
あぁ、アイツもう言ったのか」
「うん。
おめでとう」
「ありがとな」
照れくさそうに頬をかきながらはにかんだ。
「ねぇ、勇人」
「ん?」
「僕たちこれからもずっと親友だよね?」
「はぁ?
当たり前だろ」
即答する勇人に、ホッと胸を撫で下ろす。
「じゃあ、これからも頑張れるように背中押してあげる」
「えぇ、いいよ。
恥ずかしい」
「何言ってるのさ。
親友発言を即答する方が恥ずかしいよ」
「うっ…。
まぁ、じゃあ、軽く頼む」
「うん」
背中を向けてくる勇人に、僕は両手で背中を押してあげた。