〜医局では〜
進藤先生、佐藤先生、そして佐藤先生のお父さん三人が難しい顔で話していた。
「これはまずいですね。連絡頂いた時よりも状態悪い。」
「そうなんだ。熱を何度も出す上、食事を摂らないから、体力がどんどん落ちていっている。
入院し始めの体重から、5キロも落ちている。元々標準体重もないのに。」
佐藤先生と進藤先生が話す。
「それで、かなちゃんは何て?」
お父さんさんが進藤先生に聞く。
「手術は拒否してます。理由は分かりません。
投薬治療をして欲しいといっています。
説得も熱がほとんど出ているので、なかなか思うようにはいきません。」
「私たちがもっと早く帰っていればな。」
「いえ、佐藤先生には無理言って、申し訳ありません。」
進藤先生はお父さんに深く頭を下げる。
黙っていた佐藤幸治先生が、
「俺が、
説得します。
進藤先生は、手術の段取りをお願いします。
熱は出てますが、話はできるはずです。
今以上に悪化したら、手術できなくなる。
熱が引き次第、手術します。」
「そうだな。
かなちゃんの手術をしたくない理由、それを明らかにして、 必ず手術しよう。
幸治、お前は大丈夫なのか?」
「え?」
「お前の大切な人の命だろ?
手術室に入れるのか?」
「大切な人だから、入るんです。
俺の手で、必ず成功させてみせます。」
佐藤先生はそういうと、医局を出て行った。



