リビングに行くとソファには進藤先生が、机の上に救急セットを開いて待っていた。
「へっ?」
まさか、、、またここで。
「はい、ここへどうぞ。」
と進藤先生が私にソファに座るように言う。
はぁ。
と心の中でため息をついても逃げられない。
「ため息なんかついてないで、早くソファに座りなさい。」
「えっ?」
「かな、ため息がいつも漏れてる。」
うそっ!
「本当だよ。ため息ついてくれるから、かなちゃんの嫌な治療がよくわかるよ。」
なにっ!?
「ため息、、、心の中でしてたつもりが、、、ごめんなさい。」
「気にしてないから座って。」
と言われて進藤先生のそばに座ると、足を先生の膝に置くように進藤先生に引っ張られた。
先生が消毒液をつけた綿をピンセットで持って、私の膝に近づける。
「痛いーーー。」
「かなちゃん、まだ傷に触れてもないから。」
「かな、暴れるようなら抑えるぞ。」
「大人しくします。」
と言った瞬間っ!
いったーーーーーい!
痛い!
「あーあ、グジュグジュに膿んでるね。しっかり消毒しとくね。」
キャーーーーー!!!!!
はぁ、疲れた。
「お疲れ様。よく耐えたね。」
「ありがとうございました。」
あぁ、すごく疲れた。
「かな、飯できてるぞ。」
と幸治さんが私に言ってきた。
食べることよりも、もう一度寝たいな。
でも、食べないと、今日は進藤先生もいるし。
と私が進藤先生の顔をチラッと見ると、
「食欲ないんでしょ?」
と言われ、ギクリと驚いた。
「頑張って、、、、、食べます。」
「えらいえらい。」
と進藤先生に言われ、席についた。