翌日、私は普段とは見る世界がすべて変わっていた。

登下校いつも私の隣で無邪気な笑顔で笑っている君はもぅいない。

「はぁ……」

私は深くため息をつく。すると、

「まきー!なにため息なんてついてんのー?」

後ろから元気な声で私に呼び掛けたのは、幼馴染みの

宮野あきだ。 小さいことからずっと一緒にいる。

「あれ、優くんさんはー?」

相変わらず元気だなぁ……と思う。どこにいっても、誰にたいしても

この元気で明るい性格は変わらない。私はそんな性格に一度は

なってみたいと思ったことは何度かある。

「別れた……」

私は静かにそう、あきへと告げた。あきには隠さない。

あきはとっても優しそうな顔をして、そっか……とうなずいた。

それからはなにもその話へは触れてこなかった。

そういうあきのところが私は好きだ。だから、言える。隠さずに。

私は、その日の学校は全く見に入ってこなかった。昼休みや授業の間、

いつものように元気に私に会いに来てくれる君はもういないんだから。

見にはいるわけがないじゃんか。そんなことを想いながら私は長い

この学校の時間をただひとりで過ごすのだった。

「キーンコーンカーンコーン」

放課後のチャイムがなる。私たちは部活が終わり家に帰る。

そう、もちろんいつも玄関で私を待っててくれる人なんていない。

私はひとりで家へと帰り、すぐに眠りにつく。

「はぁ‥…今日は、ながなった‥…」

優と会えない学校生活はつらいのよ。

そして、今日の課題を終え、支度をした私はベットへ横になり、

眠る。明日も明後日もこれからずっと、君のいない学校生活が始まる。

これは、どんな悪夢なのだろうか。夢であってほしい。

私は、毎日のようにそう思った。