「おいー、芹沢ー」 「帰りましたよ」 「は?マジで言ってんの?」 カタカタとキーボードを叩く音。 鳴り止まない外線音。 この忙しない就業時間内に、芹沢くんは今日もマイペースに早退した 「あいつマジで勤怠ヤバイよ?」 「社長のお気に入りだから、大丈夫なんじゃないですか」 そんな声が耳に入ってくるけど、私はお構いなしに自分の業務と格闘する