駅前の手前の横道に入ると、小さな定食屋さんがあった 通勤の導線ではないその裏路地に入ったことがなかったから、私はキョロキョロと視線をあちこちに向けて歩く 「ここ」 芹沢くんはそう言うと、藍染ののれんをくぐり、ガラガラと引き戸をひいた 私もその後ろについてお店に入る