一通り買い物を終えて
帰ろうとすると
「あ!」
と彼が声をあげた。
「どうしたの?」
「笹だ!そっか、今日は七夕か!!」
『七夕』
ついさっきまで考えていた
その言葉を
彼に言い当てられたようで
私はドキリとした。
「短冊書こーぜ?」
そういって彼は満面の笑みでペンを渡してくる。
「こーゆーの、久しぶりだな!」
彼の言葉に頷きながら
私は短冊を書いた。
ー幼なじみとこの想いが出逢えますように………
今も昔も変わらない
たったひとつのお願い。ー
「なあ、書き終わった?」
そういって覗いてくる彼から
私は
反射的に紙を隠す。

