今日はこの缶コーヒーで我慢しようと思ったときだった。
駐車場のブロックに誰かが座っているのが視界に入った。
うわぁ‥
びしょ濡れで何してるんだろ
あたしは声をかけてあげるほど優しくはないから通り過ぎようしてもう一度見直す。
‥なんか見覚えがあるような
恐る恐る近付くとやっぱり拓哉だった。
「ちょっと!!あんた何やってるの?」
少し距離をおいて話し掛けてみるけれど返事はなく 無視なんて何なのこいつは。
ムキになって原チャをいったん停めて拓哉に近付き肩を叩きながら
「拓哉?何やってるの?」
と声を掛けるとようやくこっちを向く拓哉。
そして気付くあたし。
なんか様子変だったりする?
「凛‥?」
少しかすれた声でボソッと呟くようにあたしの名前をよぶ拓哉。
「そうだよ。バイト終わったんでしょう?風邪ひくし帰ろうよ。」
「あー‥うん」
拓哉はそうは言いつつも動こうとしない。
「ちょっと聞いてんの?」
「凛なんでここいるん?」
「えっ、いやコンビニ寄ったらね、偶然拓哉を見つけたの」
奢り目当てだなんていうことは伏せて簡単に説明する。
拓哉は興味なさそうに『ふーん』なんてのんきに言ってやがる。
「どーでもいいから帰ろうよ」
「……。」
何も言わない拓哉に少しだけ苛立ちを感じて原チャのところまで行きエンジンをかける。
「拓哉乗って。早くして!!」
きょとんとした顔をしてる拓哉の腕を無理矢理引っ張って後ろに乗るように誘導する。

