「つ、疲れた〜」


予想以上に人数が多くて大変だった。


「お疲れ様。このあと喧嘩することを忘れないでね?」


《レトワール1位は毎年希望者が多くて1番大変だしね》


「う…うん」


(忘れてた…)


ピンポンパンポーン


「あー、あー。みんなー!そろそろ午後の部開始だ!準備しろよ〜」


疾斗の放送を聞いて自分の時計を見る。


(あ、あと5分だ)


「それじゃあ俺たちも準備しようか。打ち合わせ通りの場所に移動してね」


それぞれ持ち場の場所に移動する。


私は本部前の場所!


隣には疾斗がいて、本部から遠い方に3人が並んでいる。


挑戦者は希望している人のところに行くシステムみたい。


そうなると本部に誰もいなくなるから、今回は理事長に合図をお願いした。


「よっしゃー!じゃあ体育祭ラストイベント始めるぞ〜!」


(え…あの理事長とは思えない…)


その姿は、泉に溺愛している理事長とは思えないくらい別人だった。


「行くぜ〜!レッツシャイン!」