青空の下月夜に舞う 2

不意に絡まった視線。

私を見て、さゆりさんはやっぱり笑う。


「そんな顔すんなって。もう慣れたから私はいいんだよ。麻衣が嫌だろ?気使わせてわりいな」

「私……」

「いいよ。麻衣が気にする事ねえし。ババアは男に依存しなきゃ生きていけない奴だからさ。もう呆れてるよ」


私は。
こんなに優しい人が、目の前で無理して笑ってるのに。何故黙っている事しか出来ないんだろう、と。

急に自分自身が不甲斐なく思える。

でも、きっと私が口を開いても、さゆりさんは更に気を使うだろうと予想できるから。



「情けねえよな。あんなのが母親なんてさ」



コンポから流れてくるのは、全く知らない曲で。
レゲエ調な音楽は、さゆりさんの言葉を吸い込んでいくみたい。