仕事中だから、そんなに話している訳にもいかず。

忙しさを増すホールに、その会話以降、慶太郎達が居るテーブルに私が足を向ける事はなかった。


私の事を察してか、いつ帰ったか分からないぐらいで。

帰った後、同じバイトの女の子達が騒いでたから、それでもう居ない事を理解した。





――疲れた。

ロッカールームで私服に着替えながら、鞄の中がピカピカ光っているのが目に止まる。

ジーンズに足を通した後、鞄を肩にかけて、携帯の折り畳みを開いた。


メールは一件。


【お疲れ様!明日みんなでカラオケ行こ!食べ放題でもいいよ!】


裸女から。
今さっきまで焼肉食べてたのに。食べ放題、って言葉に、一人、フッっと笑って帰路についた。