「俺さ。捨て子なんだよ」 「は。何それ」 「真面目な話」 私と目を合わす事なく。 起き上がる様子もない。 天井を見つめているけど、どこか遠くを見ている様だ。 ふざけた雰囲気から一変。 静かに話し出した慶太郎の言葉を。私は静かに聞く事にした。 「俺の家はさ、家族が居ねえだろ」 相槌を打とうとしたけど、私に話していると言うよりも、過去を思い出しながら、自分自身で確認する様に口にする。 「あれは、小屋だ」