青空の下月夜に舞う 2

その内みんな帰って来るのかな。

部屋は無人で、私と慶太郎の二人きり。


いつも慶太郎が座っているソファーに二人少し距離を開けて座る。



「走り、良かっただろ?」


不意に開かれた慶太郎の口。



最初は怖くて堪らなかったけど。


「世界が違って見えた」

「そりゃ良かった」


キラキラしてたんだ。大袈裟なんかじゃなく、本当に。

コップを握り、揺れるオレンジジュースに視線を落とす。


耳はおかしくなりそうなぐらい煩いし、喋るにはかなり声を張らなきゃいけないけど。

恐怖心を、みんなが少しずつ取っていってくれたから、大丈夫だったんだろう。


……恥ずかしいから、そんな台詞言えないけど。


そんな私の横顔を、慶太郎はフッと穏やかに笑った。